午後になってから、
時間だけが静かに進んでいた。
机には、開いたままのノート。
画面もついているのに、
指が動かないまま、しばらく経っている。
何かをしようとしていたはずなのに、
その「何か」が思い出せない。
時計を見ると、
もうこんな時間だと気づいて、
少しだけ胸の奥がざわつく。
午前中は、
まだ「これから」があった。
でも午後は、
「もう半分終わった」という事実だけが、
静かに残る。
進んでいないことよりも、
「進まなきゃ」と思い続けていることのほうが、
少しだけ疲れる。
やる気がないわけじゃない。
投げ出したいわけでもない。
ただ、
手を伸ばすまでの距離が、
今日はやけに遠い。
誰かに見られているわけでもないのに、
何もできていない自分を、
どこかで気にしている。
午後は不思議だ。
朝ほどの緊張もなく、
夜ほどの諦めもない。
だから余計に、
中途半端な気持ちが残る。
「このままでいいのかな」
「でも、今日はこういう日なのかも」
その二つの間を、
行ったり来たりしているうちに、
時間だけが先に進んでいく。
何も終わらなかった。
でも、何かを失ったわけでもない。
ただ、
今日は何も進まなかった午後だった。


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